訃報と中間報告

【訃報】

弊社の西村専務取締役が病気療養中のところ、今月、急性肺炎にて急逝いたしました。

あまりに突然で、未だに実感が湧きません。

「丸竹に来ないか?」とスカウトした時には、一瞬の逡巡も見せず二つ返事で私の期待に応えてくれました。咄嗟の決心をしてくれたのでしょう。

数年後、「一緒に働いてみてどんな感想?」と私が尋ねると「社長は想像どおりの人だった」と笑ってくれたのが、なんだか嬉しかった記憶です。

猪突猛進で無鉄砲なタイプの私とは真逆の性質で、慎重さがあり計画性があり細かいところにまで気づける能力の持ち主で、それが私にとって非常に有難い存在でした。専務の細やかな配慮と徹底した確認作業のおかげで、私は安心して会社を前に進めることができました。

私には気づけないことに気づき、私にはできないやり方で、会社と社員達を支えてくれました。

当社が異業種のシニア事業に新規参入した時も、短い期間で猛勉強をして知識を身に付けて大いに助けてくれました。

西村専務、今まで本当にありがとう。専務と一緒に仕事ができて私は幸運でした。

西村専務の訃報をここにお知らせ申し上げますとともに、生前中皆様から賜りましたご厚誼に心より御礼申し上げます

 

【中間報告】

今年四月には当ブログ「再スタートの春>>」で、一年かけて準備した繊維再生事業部がいよいよ本格的にスタートを切ったことを書きました。

五月には「第三の創業>>」の記事の中で、経費削減の取組みについて書きました。

企業の年末(年度末)は12月ではなく3月ですので、まだ通過点ですが、今年最後のブログは中間報告の記事を書こうと思います。

 

(1)まず新規事業の繊維再生事業についてですが、リサイクル繊維や反毛の存在は、まだまだ世間に浸透しているとは言い難い段階です。

しかしPR活動(プレスリリースの配信、企業向け情報誌での広告、イベント出店、HP等)に依りまして、さまざまな業界の環境意識が高い企業様よりお問い合わせを連日賜り、有難いことに宿題が山積している状態です。

大量生産・大量消費・大量廃棄の時代に代わり、社会はサーキュラーエコノミー(循環経済)へ移行しようとしています。

多くの企業が暗中模索しながら資源循環に取り組まれています。

当社も自社の繊維再生の技術を最大限に社会に生かせる方法を日々探索しています。

「既存の事業の強化」と「新規事業の市場の開発」の両利きの経営で持続的成長を目指してまいります。

 

(2)利益体質への転換についてですが、事業部の統廃合、不採算製品の製造中止、製品ラインナップの整理、利益率の高い商品の強化、設備投資による生産効率の向上、そして新たに導入した機械設備と従来の設備を組み合すことによる新製品の開発など予定していたものは全てやり終えました。

当社の主力商品は今から3月末までが本番ですので、期待しながら推移を見守っているところです。

また、一部修正も有るとは思いますが、新年度の計画も固まりつつあります。

ただ世界情勢がますます不安定化していますので、朝令暮改と批判されるのを物ともせず、世界情勢と市場の動向を考慮し、その時々の社内外の課題に応じて、必要があれば計画を柔軟に変更するつもりです。

 

(3)第三の創業>>」で書いた経費の削減についてですが、1円単位での経費の大削減を行いました。

当社に関わってくださる各社の皆様と社員の協力により、想定以上の成果を得ることができました。

 

(4)人事についてですが、10月より「最適で効率を追求した人事」を目標に、聖域を設けず無理を承知で批判を恐れず推し進めている最中です。

大変ありがたく心強いのが、当社はオールラウンダーが複数いることです。彼ら彼女らは事業部の垣根を越えて、幅広い仕事をこなす「どのポジションでもプレーできる選手」です。

ビジネス環境の複雑性が増大する中で、想定外のことが起きたり、将来の予測が困難だったりする不確実な時代ですので、こういう存在は頼もしいです。

人事が落ち着くのは来年度初頭くらいでしょうか。今しばらくの時間が必要です。

 

以上が取り急ぎの中間報告となります。

座右の銘である「諦めず気が遠くなるまで繰り返す」をはじめ、社是である「己に克ちて未来を拓く」そして「たえず見直す」を常に忘れることなく邁進する覚悟でございます。

本年も多くのご支援を賜り、誠にありがとうございました。

来年も引き続き、皆様と共に成長し、さらなる飛躍を目指してまいります。

新しい年が皆様にとって素晴らしい一年となりますよう、心よりお祈り申し上げます。