南海トラフで注目集まるBCPと当社の防災対策

先般、初の「南海トラフ地震臨時情報」が発表されました。その後、呼びかけは終了しましたが、いつ大規模地震が発生してもおかしくないという想いは益々強くなりました。

地震だけではありません。

当社があるここ泉南市に私は約60年近く暮らしていますが、これまで大きな災害に遭ったことは1度も無かったのに、ここ6年ほどの間に台風被害に2度も遭いました。(関連記事:■2018年の台風被害>>2023年の台風被害>>)。さらに現在進行中の懸念ですが、台風10号が関西に上陸のおそれがあり進路図を連日注視しています。

また2020年~には新型コロナのパンデミックが日本でも発生するなど、近年は企業の事業活動に甚大な影響を及ぼすようなリスクが相次いで発生しているような印象があります。

先日「南海トラフ地震の防災対策で注目集まるBCP策定」という記事を見ました。

BCPというのは事業継続計画のことで、企業が災害などの緊急事態に遭遇した場合において、損害を最小限にとどめつつ、中核となる事業を継続し早期復旧を可能とするために、平常時に行うべき活動や緊急時における事業継続のための方法、手段などを取り決めておく計画のことです。

私は2018年の大きな台風被害、2020年のパンデミックを経験した結果、2021年にISO 22301(事業継続マネジメントシステム)の認証を取得すること決めました。

その時の気持ちを「事業継続マネジメントシステムを構築する>>」の記事の中で次のように綴っています。抜粋してみます。

「次また当社が被災した時には、前回の反省点を教訓とし、より効率的で効果的な対応が出来るように事業継続計画(BCP)を策定しようと思いました。

BCPがあれば、各事業部のリーダー達も、逐一私に判断を仰ぐ必要もなく、不安を持ちながらの自己判断でもなく、合理的な根拠に基づいて行動を順次起こせると思いました。私自身も意思決定がしやすくなります。

しかしただ事業継続計画を策定するだけでは、いざという時に計画倒れになってしまう可能性があります。BCPを従業員に浸透させ、定期的に改善と最適化を組織的に行うシステム(BCMS)を構築したいと考え、どうせやるならばBCMSの国際規格であるISO 22301(事業継続マネジメントシステム)の取得を目指し、この度、皆様のお陰で認証を取得することが出来ました。

災害発生後からの事業再開が遅くなればなるほど、お取引先を失うリスクも高まります。

また、これだけ自然災害が増えて来ると、ESGやSDGsと同様に、BCP策定の有無がビジネスパートナーの条件になる未来も近いと考えています。

またそのBCPも専門の第三者機関が審査した国際規格となると、当社の強みにもなると考えています。

また当社のテキスタイル事業部は、主に官公庁向けの災害用毛布を製造しているという特色から考えても、災害から早期復旧し、いち早く物資を社会に供給することは当社の使命でもあり社会的責任でもあると考えています。」

実際これまでの大災害でも政府から災害用備蓄毛布の緊急要請が私たちの業界にあり、伊豆大島の全住民島外避難の際には2日間で毛布2万枚(関連ブログ:無茶な要請>>)、東日本大震災の際には近所の校庭に自衛隊のヘリコプターが毛布を取りに来るなどがありました。当社は災害用品を取扱っているのですから、たとえ自社が被災したとしても早期復旧することが求められていると自覚しています。

またシニア事業部では高齢者住宅の運営を行っているため、災害への備えの再確認や設備の点検を定期的に実施し、できることは全て行っています。(関連ブログ:フラワーホームスタッフブログ>>

 

丸竹コーポレーションは、地震発生時における入居者様と社員の安全確保と迅速な情報伝達を最優先事項としています。

地震発生時に全社員に警報を発する社内放送システムを使用して即座に伝えることにより、社員の安全確保及び避難を行います。

さらに当社は、地域社会との連携を重視しています。泉南市と協力し、地域住民へのAEDや備蓄物資等の供給、また社内防災教育及び防災訓練を定期的に実施しており、災害発生時には地域社会への支援も行う体制を整えています。

 

私たちは現在、地震や台風といった自然災害に直面しています。

私たちの組織は事業継続マネジメントシステムを構築し、危機に立ち向かうための準備を整えています。

目下の問題としては現在進行中の台風が、当社が被災した台風21号の時と同じ進路が予報されているので、どうなるか心配ですが、これまでも多くの関係者の方達に支えていただきながら、丸竹は緊急事態を乗り越えて来ました。困難な状況でも、冷静に対処し、社員一同皆で協力して前進しましょう。

皆様のご健康と安全を心よりお祈り申し上げます。