失敗の連続

当社は一昨年の11月から、サービス付き高齢者向け住宅「フラワーホーム>>」を開設させて頂いているが、かなり特色のあるサ高住になっている。

業界初の異色な取り組みの1つとして、入居者様アルバイト制度がある。

少し説明すると、無理のない範囲で元気な日限定で、週2回2時間ほど、希望される入居者様をアルバイトとして雇用しようというものである。仕事の内容は、当施設の植物の水遣りや手入れ・共用部分の清掃の補助などである。(取り組みの目的や詳細などは、紙面の都合上こちらをご覧ください>>

そのほか、他の施設にない特色としては、「電子タバコを居室で吸える」というものがある。詳しくはこちら>>

泉南市グラウンド協会と年に2回開催しているグラウンドゴルフの大会詳しくはこちら>>なども、サ高住が行うのは珍しいと思う。

また、同一の建物内にクリニックが併設しているサ高住も数は少ないのではないだろうか。

長年の友人に「なぜ?おまえの会社はどの部門も、よそと違う事ばかりするの?」と不思議そうに尋ねられたことがあるが、その言葉通り、製造部門の事業についても、いくつか、当社が業界で最初に始めたものがある。

例えば近年では、それまでは官公庁向けに販売するだけだった災害用備蓄毛布を、災害が発生して使用された後や保存期限が切れた後に、自社でクリーニングしてから再び真空パックし返却するシステム、

またはペットボトル(PET再生糸)から業務用ポリエステル毛布を製造、

他には10年間の長期保存を可能にした災害備蓄用の生理用品や紙おむつの販売など、当社が先駆けて行った。

誰もやっていないことに自分(自社)が挑戦するのには、やはり度胸も根気もいる。失敗するか、成功するのか分からない。法や条例・JIS規格に違反していないか調べたり、まさに手探り状態からのスタートである。

しかし私は、当社は、失敗を恐れず挑戦していく企業でありたいと常日頃から考えている。

電気メーカーが次々と新しい家電を開発して、人々の暮らしが便利になったように、

また自動車メーカーが環境に優しいECO車や自動停止ブレーキの車を開発して、地球や人に優しい車社会に一歩近づいたように、

現状で良しとせず、少しでも現状より世の中が良いもの(便利・進化・役立つ・環境に優しい・人に優しい・楽しい)となるように挑戦して行くのが企業の務めであると考えている。

今述べた電気メーカーや自動車メーカーと比べると本当に小さな小さな一歩だが、前出の当社の取り組み(挑戦)は全て、「便利・進化・役立つ・環境に優しい・人に優しい・楽しい」が基盤になっている。

 

私が10代の頃より師と仰ぐ東建コーポレーション㈱ 左右田鑑穂社長は、起業された時から現在に至るまで、次々と独自の新しい発想を形にされ、建設業界のパイオニアとなられた。

しかし、ただ斬新な発想というだけではない。

師が度々おっしゃられることだが

「時代の波に先駆けて社会に奉仕することが出来みんなに喜ばれる未だかつてだれも聞いたことのないビジネスの発想」である。

その発想が無ければ企業の成長は無いとご教示頂いた。

左右田社長は、少しでも現状より世の中が良いものとなる「何か」を発想し、その発想を形にする為に挑戦してこられた、その積み重ねがあるからこそ、ツルハシ1本から始められた小さな会社を、今のような大企業にまで成長させることが出来たのだと思う。

 

私は約40年間に渡り、「たとえ少しでも左右田社長の経営者としての有り様に近付いていこう」と日々心掛けながら精進を重ねて来たが、やはり左右田社長のような天才的な経営者とは違い、私は失敗の連続である。

一例をあげれば、「抗菌・防臭」をはるかに上回る「制菌・消臭」の毛布があれば喜ばれるにちがいないと、病院向けに制菌・消臭毛布を開発したり、「難燃」(燃えにくい)をはるかに通り越した「不燃」(燃えない)毛布を開発したりしたが、どちらもコストが高くなってしまい、めったに売れない商品になってしまった・・・

新しいものを作るということにあぐらをかき、コスト計算を甘く見た結果である。

たとえば私の場合、100の発想を形にしたとして、「完全に成功した!」と言える例は5つぐらいであろうか?しかし、そのほとんどが失敗例であっても、一定の期間を経て成功に結び付いたことも多々ある。それらを入れると「まぁまぁの成功」と言える例は100分の20~30くらいだろうか!?

私の経験値から言わせてもらうと、「事前リサーチを重ねた上」で、「自社の身の丈を超えない金額での投資や計画」ならば、2~3割の成功率が有れば、何とか経営は成り立つものである。(関連記事:臨機応変か朝令暮改か>>

 

失敗を恐れず、良いと思うことは全てやってみよう!(身の丈を超えない範囲で!)

が、当社の社風である。