片田舎の経営者が世界情勢について考える

いま新聞・テレビを始めとし、マスコミが朝鮮半島をめぐる緊迫した情勢を連日伝えている。

そこで本日は、第3次世界大戦も起こりかねないと言われ始めている情勢を、私の若干得意とする歴史の知識から、稚拙ではあるが紐解いてみたい。

 

いま金正恩を取り巻く情勢と、過去ヒトラーを散り巻いていた情勢は、似ているところがあると感じる。

それを説明するにはまず、第2次世界大戦について綴ってみたい。

私が学生時代に学んだ世界史の教科書では、ドイツのヒトラーの膨張主義と反ユダヤ主義が原因で、ヨーロッパから世界を巻き込んだ第2次世界大戦は始まったと書かれていた。もちろんヒトラーが危険な主義や発想を持った人物であることに間違いはないだろうが、もう1段掘り下げて考察してみると「ではなぜ?」この主義や発想が生まれて第2次世界大戦の開戦に結びついていったのかが見えて来る。

それは以前読んだ歴史書に書かれていたことだが、第1次世界大戦の責任をすべてドイツに負わせて莫大な賠償責任を課したベルサイユ条約が、ドイツ国民を徹底的に疲弊させ、その疲弊が国民に、ヒトラーの思想は危険だと気づきながらも付いて行かざるを得なくさせた。そして国のすべてを巻き込んだ膨張主義へと突き進み、第2次世界大戦の開戦へと結びついていったと書かれていた。

ここでヒトラーを金正恩に置き換えて今の情勢を考察すると、似ているところがあると感じる。

戦争の大義は双方にあり立場が変われば戦争の評価も変わるので、大義の善悪については横に置いておくとして、過去の朝鮮半島をめぐる対立の歴史を考えてみると、日清戦争は日本と中国による朝鮮半島の取り合いだし、日露戦争だって日本とロシアによる朝鮮半島の取り合いである。そして今なお朝鮮戦争は休戦しているだけで終戦はしていない。

他国の思惑によって振り回され、その結果 国が疲弊し、疲弊から脱却しようとして自分の国家と軍隊の優秀性を国民に信じ込ませ、軍隊によって解決を見いだそうとしたヒトラーが、私には金正恩と重なって見えるのである。

 

しかし戦争の一番の犠牲者になるのは、いつの時代だって一般人なのである。

武力を行使し、互いが傷付け合い殺し合う戦争は絶対にいけない。

日本には「おたがいさま」という言葉がある。

文化も価値観も何もかもが違う者同士が分かり合うのは難しいことだと思うが、各国が「おたがいさま」や「共存共栄」の精神で寛容さを持ち、譲り合えるところは譲り合い、武力ではなく話し合いで解決を図れないだろうか。

綺麗ごとだと言われるかもしれないが、私は心からそれを願っている。