いつの頃からか「雑談力」という言葉を時々耳にするようになった。
雑談力セミナーなども各地でしきりに開催されているらしい。
私も「雑談」を大切にしている。
雑談は人間関係作りに必ず必要なものである。
たとえば当社のサ高住(フラワーホーム)に入居の見学で来られた方に、分かりやすく施設のご案内をするのは勿論だが、緊張されている見学者様を雑談でほぐし、何でも気軽にご相談いただけるような雰囲気を作ることが大事であると思う。
事務的な話だけでは、人間関係は深まらない。
自分の話をすることで自分を知ってもらうことがコミュニケーションの第1歩、つぎに話やすい雰囲気を作り、相手にも沢山話していただく事が第2歩目。
自分を知ってもらい相手のことを知り、相手にも「この人は私のことを分かってくれているな」と思っていただいて初めて信頼関係は築かれる。
フラワーホームの入居相談に際して私自身がご対応させていただいた時、雑談からの流れで資産整理や遺言状の作成までご相談をいただき、その結果、当社の顧問弁護士や銀行をご紹介した事例が有る。
ところで私は日頃、各事業部の各所を巡回しているのだが、元来「おしゃべり」という事もあり、社内社外の枠にこだわらず目に入る人ほぼ全員と、なるべく会話するように心がけている。
私の話す内容の95%くらいは仕事に関係ない雑談であろう。
時には社員から、「ちょっと社長!雑談はいいから仕事の話を聞いてください!」と言われるほどである。
雑談は社長と社員の垣根を低くしてくれる。雑談で雰囲気が和らげば、社員も本音や懸案事項を口から出しやすくなる。
「懸案事項が社長の耳に届くのは一番最後」のような環境になると会社は危ない。
また情報は取り込めば取り込むほど、何か問題が発生した時の解決に役立つ。
一見なんの繋がりもないような一つ一つの情報が当該の問題に関連していて、ジグソーパズルのピースを嵌め込んでいくように一つ一つの情報を繋げれば問題の全体像が浮かび上がってくることもある。
ここまで雑談力について綴って来たが、実は私の雑談力は高くない。
というのも、本当に雑談力のある人というのは、相手に沢山喋らせる人なのだそうだ。
私の場合、私の方が断然喋ってしまうのである。 笑