年度末に工場で機械の故障があった。
昨年、新規に導入したばかりの機械だった為、今回が初めての故障であった。それ故、修理経験者が誰もいなかったので、私も修理に立ち会った。
故障箇所を見てみると、ホームセンターでも売っているような汎用部品を調達すれば簡単に直せそうな感じであった。
そこで年度末でもあり繁忙期で納期も迫っていたので、機械メーカーの出張修理を待たずに自社で修理することにした。
ところが、うまく組み込めない。
そこで、私が機械メーカーの担当者に電話を入れて、メモを取りながら組み立て順序を教えてもらった。その後、社員にそのメモを渡し、念押しで口頭でも組み立て手順を申し送りした。
しかしどういう訳か私は、メモに書いてあった手順と全く逆の手順で社員に説明したらしい。
当然、社員は「社長!メモ内容と説明してもらった手順が、まったく逆ですが・・・!?」ときた。
当然である。しかし私の頭の中ではメモ書き通りに説明したつもりであった。
聞いて記憶していた内容に間違いは無かったのだが、口から出たことは全く逆の事を言っていたのである。
時々こういう失敗をしてしまうのである。
そこで今回は反省の意味も込めて、自分なりに失敗の原因を考えてみた。
まず、ご存じのとおり私は「おしゃべり」である。その上、頭から常に湯気が出ているほど、すごく「せっかち」で早口ある。
おまけに気が多く、会話の途中でも次々に別のことを考えてしまったりする。
口ではAのことを話ながら、意識は次に話すBの方に向いてしまったり、会話とは全く関係の無いことを考えてしまったりする。
口と頭が別作業をしているような感じなのである。
そんな事が多いので、会話がおろそかになり、間違った情報を言ってしまったりするのだろう?!
その他にも、会話の途中で頭の中で考えただけで、すでに話したような気になってしまう。
後で落ち着いて考えれば思い出して「あぁぁ失敗した」と気付くのだが、話している最中は先へ先へと関心が向いてしまい、気付かない。
幼稚園から大学中退まで(今もかもしれない)、学校の先生から言われ続けたことは、
「おまえ!ほんまに落ち着き無いなぁ!」である。
そう言えば、私はガチャガチャと落ち着きの無い子供だったので、親戚の年配者は未だに私のことを「ガチャ彦」と呼んで来る。
頭の中の文章を口に出す時には、意識はもう別の事柄に向いていて、そういう時は口が疎かになり間違った事を言ってしまう・・という失敗は、すでに子供の頃からだったように思う。
幸いに社内での通達事項や伝言は、ほとんど文書で申し送りするので、今までは大きな失敗はない。
が、今後起こらない保証は何もない。
しかし起こっていないのは、まわりの皆が私の性分を熟知し理解しフォローしてくれているからであろう。感謝感激!
それに甘んじることなく、私も良い年齢なのだから、いいかげん落ち着かねば!!