この「立花克彦ブログ」を始めて約1年半が過ぎた。
さすがに㈱中広の後藤一俊社長のように数年来に渡り、欠かすことなく毎日更新出来るほどの豊富な話題を私は持ち合わせていないのだが、それでもおかげさまで読者の方が徐々に増えてきた。
それにともない様々な方から色々な感想や批評・質問を賜れるようになってきた。
皆様からご意見を頂戴することは、自分自身をたえず見直し、時代環境に即して再構築する上において大きな利益になっている。
本当に有り難いことである。
ところで先般、私の座右の銘である「諦めず気が遠くなるまで繰り返す」について質問を受けた。
「諦めず気が遠くなるまで繰り返したら、その先には何がありますか?」との質問であった。
確かに「継続は力なり」や加藤先生の「続けることの喜び」であれば、続けていれば「力」や「喜び」を得ることが出来るという「結果」が句の中に含まれているが、私の座右の銘は過程のみであって結果が含まれていない。
その質問には「私は、経営者という道のまだまだ半ばに居るため、諦めず続けた結果どうなるのか、実は私自身も分からないんです」と答えた。
しかし、「諦めず続けていれば、何かしらの成果が現れ、その成果が未来を切り開く力になる」という確信的な気持ちは、たえず心の中に持っている。
それは一番多感で何でも吸収することのできるポテンシャルを持った青春時代に学ばせて頂いた「天理柔道」が礎にあるからに他ならない。
また柔道の話になってしまうが、当時の天理柔道の練習時間は膨大で、とにもかくにも「練習に次ぐ練習」であった。
特に1年生の入学当初は、親元より離れて寮生活に移行するという生活環境の劇的変化もあり、只々、訳も分からず、道場と寮と学校の3箇所の行き来を繰り返すばかりである。
1年生の時はレギュラー選手でもなかったので、試合に出て達成感を味わうこともなく、とにかく「練習に次ぐ練習」のみである。
自分はレギュラーになれるのか?そしてこの練習を続けていれば本当に日本一になれるのか?何も先が見えないのである。
ただただ一日一日がもう精一杯なのである。
逃げ出したい辞めたいという気持ちが大きく、実際に「辞める」と先生に願い出たこともあった。
しかし嫌々でも辞めずに続け2年生になると、徐々に実力も付き始めて、生活環境にも慣れ、後輩もでき、精神的にも少し余裕ができ、自覚も生まれ始めてきた。
その頃には試合に出場する事も出来るようになり、新人戦(第19回近畿高等学校新人柔道大会)の団体戦で優勝することができ、個人でも5戦5勝の戦績により優秀選手に選んで頂けた。
これまでは練習をこなす事だけで精一杯で、その先に何があるのか見えていなかったが、この時にようやく初めて、「諦めず練習を続けていけば必ず強くなれる。全国優勝も夢じゃない!」と確信することができた。
そして3年生の時には、先生方の指導や、支えてくださる方々の応援もあり2度日本一という結果にも恵まれた。
また「自分は最後まで諦めず努力することが出来た」という自信が、その後、経営者として事業をする上で重要なものになっている。
この経験があるから、「嫌でもなんでも、諦めることなく続けていれば、日々の成果は微々たるものであっても、必ず何かしらの成果が現れ、その成果が未来を切り開く力になる」と確信が持てるのだ。
私にどんな未来が待っているのかは分からない。
けれども、無抵抗で受け入れた未来と自分で切り開いた未来とでは、違う未来が待っていると思うのだ。