たえず見直す

私の第二の座右の銘である「たえず見直す」という言葉を、いつもよりもう一段掘り下げて考察してみた。
昨今の社会全体の仕組み、制度、組織、会社等を見渡すと、世の中の変化に対応出来ず、「時代遅れ」になってしまい、それが原因となってシステムエラーを起こしている事例が実に多くなってきたように思う。
その当時にはソレが、確かに最良であり最先端であったのだろうが、しかし時が流れ世の中が変化しても尚、時代遅れの構造やシステムを只々運用しているのをよく見かける。
たとえば会社単位で例を出すと、見直しをおざなりにして旧態依然のまま、扱う商品の変化もなく、長年に渡り営業活動の内容を変えることもなく、その結果、時代遅れになり、最後にはジリ貧に陥り、倒産や廃業を余儀なくされた会社をいくつも見てきた。

 

現在、日本では社会の構造改革が叫ばれているが、「社会」とは会社など組織全般の集合体である。そして「会社や組織」とは、私たち個人個人の集まりである。
それゆえ一人一人の確固たる意識改革からスタートしなければ、社会の改革は進まない。
一人一人が改革に目覚めて精進することによって、ひいては会社や組織に貢献し、その貢献が最終的には社会の利益に結びつくと思う。

 

 

・・・と話が大きくなってしまったので、もっと現実的な話に戻そう。
目まぐるしく変化し続ける現代では、昨日までと同じ事を忠実に続けていれば会社は存続出来るという時代では、もうなく、会社も時代に合わせて変化して行かなければならない。
繰り返すが、会社は個と個の集合体であるから、一人一人が改革を意識しなければならない。
「改革」の手始めは、身近な所の「見直し」である。
現状に甘んじることなく、どうすればもっと良くなるのか、問題点はないか、無駄はないか、たえず見直すこと。
そして時代の変化に気づくこと、その変化に合わせて行動することなどが大切だろう。

どこの組織や会社等においても、構造改革が必要なのは分かってはいるだろうが、実際に改革するとなると言葉だけが独り歩きして、遅々として進んでいないのが現状ではないだろうか。
見直し事や改革は、新しく何か事を起こすより大変な労力と時間を要するが、しかしそのまま放置することは怠慢であり妥協である。
怠慢や妥協を重ねた先には、会社の「倒産」という「奈落の底」が待ち受けていることを、経営者は肝に銘じなければならない。