仕事は楽しい51% 仕事は苦しい49%

ちなみに上の数字は私の心を数値化したものである。

仕事が楽しいと思える時は、まず思い浮かぶのは「三方良し」が実感出来た瞬間である。
お客様の満足、従業員の幸せや会社の利益、社会への貢献、この三つを実感出来た時はやはり嬉しいし胸を張って「仕事が好きだ!仕事が楽しい!」と言える。

 

仕事が苦しいと思う時は、経営者にとって当たり前の事だろうが、計画通りに売り上げや利益が上がらない時だろう。


2番目は、やりたい企画が沢山有り過ぎて、時間がいつも足りないことである。
お蔭様で近年は恒常的に忙しいのだが、仕事が暇だった時期も何とかしようと思って動き回っていたし、今後もそうすると思うので、とにかくいつも時間に追われていて苦しい。

 

3番目が一年中、寝不足であることが苦しい。
寝不足の原因は、柔道で鍛えた肉体に対する過信とオーバーワーク、そして私自身の時間配分の下手さが原因である。

 

何もかも順調な時だって不安で苦しくなる。
順調であればあるほど、手抜かりがないか?落とし穴はないか?と、暗雲が立ち込めるように不安が追いかけてくる。
その結果、いつも心が晴れることは無い。でもこれも経営者ならたぶんほとんど全員がそうだろう。

 

そして自分が背負う「責任」を考える苦しくなる。
細かく数え上げたらきりがないが、大きくまとめると、まず製造業であるが故、作った製品に対するPL責任に始まり、出資者や債務・債権者に対する金銭面での企業責任、雇用全般を含む社員や下請けさんに対する生活・仕事の保障、労働環境を含め一人一人の社会的立場と人権に対する配慮、地球環境問題への取り組み、コンプライアンス(順法)の義務等を含む社会的責任、・・・・・果ては地域のコミュニティーや業界団体・同業他社にまで社会的責任と配慮を持って対処していかなければならないのである。
これらのすべての責任を1つでもおざなりにしてしまうと、会社の危機にまで陥るのである。


しかし経営者として生きるからには常々「戒め」と「危機感」を持って歩いていくしか方法はないのである。つまり「苦しさ」を抱えながら生きて行くしかないのである。
それが嫌なら、全てを放り出して辞めてしまうか。

正直な話、私の気持ちは「死ぬまでやるぞ」が51%、「もう辞めて、のんびりするぞ!」が49%というぎりぎりのバランスで成り立っている。
しかしながらこのバランスが逆転する事は、この先も絶対にない。
それは「どんな逆境においても何くそ負けるものか!」「どんな時でも諦めず、気の遠くなるまで繰り返す!」という柔道で培った精神が私にはあるからである。
苦しい事から逃げて楽な道を選んだら、私が私でなくなる。
「もうやめるぞ」という弱気な自分に、「死ぬまでやるぞ」という強い自分が常に勝ち続ける。
この自己闘争の勝利こそ私の「生きる証」と言っても過言ではない。
きっと私は何かと闘っているが好きな人間なのだろう。 笑